ワイヤレス電力計 OWL + USB CM160

OWL + USB CM160

Contents


はじめに

OWL + USB は,簡単に設置できるワイヤレス電力計です.家庭全体の消費電力 をどこでも確認することができます.

動作イメージ

今(2011年9月現在)のところ日本ではあまりなじみがありませんが,世界中で 60万個売れているイギリス生まれのエコ商品です.

このページでは,設置や使い方等について解説しています.

OWL + USB CM160

特徴

動画でも簡単にご紹介.

準備

OWL + USB は配電盤の大本のブレーカーから出ているケーブルをセンサで挟む ことで電力を測定します.使用している電気の配電方式によって,必要なプロー ブの数が変わるので,購入前に調べておく必要があります.

配電盤のカバーを外して,大元のブレーカーから赤・黒・白の3本の線が出てい る場合は単相3線式,赤・白の2本の線が出てる場合は単相2線式です.

単相3線式と単相2線式

多くの家庭では単相3線式を使っていると思いますが,単相3線式の場合は赤と 黒の2本のケーブルに対してセンサをつけて測定を行います.しかし, OWL + USB 本体には,測定用のセンサが1個しか付属していないため,本体 とあわせて 標準センサ(CMA113) を購入しておきましょう.

OWL 標準センサ CMA113

単相2線式の場合は,赤のケーブルのみ測定すれば良いので,本体付属のプロー ブで事足ります.

入手方法

今(2011年9月現在)のところ日本では売られていませんので, イギリスの Amazon.co.ukeBay.co.uk から個人輸入するのが簡単です.

Amazon.co.uk は 送料が比較的高く ,eBay.co.uk は後述する 追加のセンサが 同時購入しにくい ため,どちらも一長一短あります.

日本への発送を行えない場合もあるので,いろいろ探してみてください.

手間を省いて安心して購入したい場合はヤフオクを活用するのも有りです.

比較的リーズナブルに出品されているのでお薦めです.

設置

OWL + USB が届いたらまずは箱の仲に下記の 7 つが入っていることを確認しましょう.

OWL + USB の内容物

設置は,次の手順で行います.

  1. ディスプレイに電池を入れます.

  2. 送信機に電池を入れます.

  3. 送信機背面のリセットボタンを押します.

  4. 送信機の「CHECK」ボタンをLEDが点滅するまで押し続けます.

  5. 間を開けずに,ディプレイ背面の「SEARCH」ボタンをビープ音がするまで押し続けます. 左上に図のような電波マークが表示されたら,ディスプレイと送信機の間の無線接続の設定は完了です.

    電波マーク
  6. 配電盤の大本のブレーカーから出ているケーブルをセンサで挟みます.

    単相3線式の場合は, 赤色黒色 の線をそれぞれセンサで挟みます. 単相2線式の場合は, 赤色 の線をセンサで挟みます.

    センサの設置
  7. センサの先を送信機に接続します.差し込み口は 3 つありますが,どこ に挿入しても問題ありません.

    センサの接続
  8. 以上で完了です.

    設置例(1) 設置例(2) 設置例(3) 設置例(4)

使い方

センサの接続

OWL + USB のディスプレイは大きく 3 つの部分から構成されています.

メインスクリーン
センサーが読み取った値を表示する部分
サブスクリーン
積算値や平均値等を表示する部分
日付・温度
現在の日付および温度を表示する部分

メインスクリーンおよびサブスクリーンは簡単な操作で表示内容を切り替える ことができます.

メインスクリーンの表示切り替え

表示できる項目は以下の通り.

  • 消費電力 (W)
  • 消費電流 (A)
  • 電力料金 (円)
  • CO2排出量 (kg)

【MODE】ボタンを押す毎に,電力料金表示(COST),電力量表示(ENERGY),CO2排出量 表示(GREEN HOUSE GAS)が切り替わります.電力量表示の場合には【ADJUST】 ボタンを押すことで,電力量表示と電流量表示を切り替えることができます.

サブスクリーンの切り替え

通常,画面右下にはメインスクリーンで表示している項目の積算値(TOTAL)が表 示されています.

【ADJUST】ボタンを長押しすることで,日/週/月の平均値を表示することもで きます.その場合,【ADJUST】ボタンを押すことで平均する対象を日/週/月の 中から選択できます.再度,【ADJUST】ボタンを長押しすると,積算値表示に 戻ります.

パソコンとの接続

付属ソフト USB Connect Energy Usage Monitor をインストールしたパソコン に USB ケーブルを使って接続することで,センサーで測定したデータを活用で きます.

付属ソフトでできることは次の 3 点です.

過去のデータは USB で接続することで自動的にパソコン側に転送されます.

以下では,2 番目と 3 番目の機能について紹介します.

過去の消費電力の履歴をグラフ表示

ソフトを起動するとまず表示されるのが下のような画面.消費電力を年別に表 示した状態.ここで,拡大したい部分をダブルクリック.

年別表示 (初期画面)

そうすると,下のように月別のグラフとなる.赤い横線が最高値,青い横線 が最小値を表している.さらに細かく見る場合は,さっきと同様に拡大したい部分をダブルクリック.

月別表示

そうすると,日別表示になる.戻り対場合は右上の「Date range」のところで,戻りたい部分をクリック.

日別表示

他にも表示モードはあるけどとしては大体こんな感じ.

細かい分析はできないけど,ささっと過去のデータを見るには便利.今のとこ ろまだ一か月ちょっとしかデータがたまってないからうれしさがあんまりない けど,数年後に眺めるといろいろと面白そう.

過去の消費電力のデータを CSV 形式で出力

グラフの左上にある Options ボタンからデータのエクスポートが行えます.

データのエクスポート

データは CVS 形式で Excel で開くことができます.各列の値の意味は以下の通り.

Sensor パソコンに登録したセンサーの名前
Tim データの時刻 (ex. 02/09/2011 18:15 は 2011年9月2日18時15分)
GHG_Factor テータに適用される CO2 発生量換算係数 (センサー側で設定した値)
Tariff_Cost テータに適用される電気料金 (センサー側で設定した値)
Amps_Raw_Data 電流値 (~_MIN,_MAX はエクスポートした時間単位での最小・最大値,以下同様)
kW_Raw_Data 消費電力値 (単位は W ,kW ではない)
Cost_Raw_Data 電気料金 (設定をちゃんとしていれば,10,000,000 で割ると単位が となる)
GHG_Raw_Data CO2発生量 (設定をちゃんとしていれば,100,000 で割ると単位は kg となる)

データ加工が容易なので,様々な用途に活用できます.

Javascript を使った見える化

データ活用の一例として,Javascript のグラフ描画ライブラリ flot を使 用したグラフ描画について紹介します.

CSV を JSON に変換して,Javascript で処理してやることで,以下のようなグ ラフを簡単に描画できます.

JSON への変換に使用した Perl スクリプトは ここ にありますので,参考にどうぞ.

設定

OWL + USB は初期状態だと,イギリスの環境に合わせた設定となているため, 最初だけ簡単な設定が必要になります.設定を行う前に,契約している電力会 社の 1Wh あたりの電気料金を調べておきましょう.

以下では,取説的に細々としたことまで書いてるのでボリュームがあります が,実際やることはたいしたことありません.数分で終わるレベルです.

設定開始

  1. 【SET】ボタンをビープ音がするまで押し続ける.
  2. 設定モードに入るので,【MODE】ボタンを押して設定項目を選択する.指 定できるのは次の14項目(「」内は画面右下に表示される文字).
    • 「CLOCK」 時刻
    • 「DATE」 日付
    • 「TAR 1」~「TAR 6」 電気料金 (1~6 の 6 パターン設定できる)
    • 「ALARM」 アラーム
    • 「CURR」 通貨
    • 「VOLT」 電圧
    • 「TEMP」 温度の表示単位 (摂氏 or 華氏)
    • 「GHG」 CO2排出量の表示単位
    • 「END」 設定終了

時刻の設定

  1. 画面右下に「CLOCK」と表示されているのを確認してから,【SET】ボタンを押す.
  2. 時計の表示モードの選択画面になるので,24時間表示(24HR)と12時間表示 (12HR)から選択する.【MODE】【ADJUST】ボタンで切り替えて,【SET】 で決定.
  3. 時間(HOUR)の指定画面になるので,【MODE】【ADJUST】ボタンで指定して,【SET】で決定.
  4. 分(MINU)の指定画面になるので,【MODE】【ADJUST】ボタンで指定して,【SET】で決定.

日付の設定

  1. 画面右下に「DATE」と表示されているのを確認してから,【SET】を押す.
  2. 日付の表示モードの選択画面になるので,DDMM(日/月/年)形式とMMDD(月/ 日/年)形式から選択する.【MODE】【ADJUST】ボタンで切り替え て,【SET】で決定.
  3. 年(YEAR)の指定画面になるので,【MODE】【ADJUST】ボタンで指定して, 【SET】で決定.年は,下二桁のみ表示されるので,2011年を入力する場合 は「11」とする.
  4. 月(MINU)の指定画面になるので,【MODE】【ADJUST】ボタンで指定して,【SET】で決定.
  5. 日(DAY)の指定画面になるので,【MODE】【ADJUST】ボタンで指定して,【SET】で決定.

電気料金の設定

この設定をする前に,「通貨の設定」を行っておくこと.曜日や時間帯に応じ て 1KWh あたりの料金を切り替えれるようになっているため,最大6つ設定でき るようになってます.日本でよくある使用量に応じた料金切り替えには残念な がら対応していません.普通は「TAR 1」のみ設定すれば十分.その場合,下記 設定で行う時間の指定は適当でOK).

  1. 画面右下に「TAR 1」と表示されているのを確認してから,【SET】ボタンを押す.
  2. 料金単位の指定画面になるので,【MODE】【ADJUST】ボタンで単位を選 ぶ.単位は,通貨の指定で設定したものか,それを100で割ったものが選べ る.前者の場合は画面左側に通貨マークが点滅し,後者の場合は画面右側 に「CENTS」が点滅する.通常は「¥」を選択して【SET】ボタンを押す.
  3. 料金の指定画面になるので,上の桁から順番に【MODE】【ADJUST】ボタン で設定し,【SET】で決定していく.料金は,1KWhあたりの値を設定する.
  4. 料金を設定する曜日(W.DAY)の指定画面になるので,【MODE】【ADJUST】ボ タンで,「月~日」,「月~金」,「土日」のいずれかを指定し て,【SET】で決定.
  5. 料金を設定する開始時間(HOUR)の指定画面になるので,【MODE】【ADJUST】 ボタンで時間を選んで,【SET】で決定.
  6. 料金を設定する開始分(MINS)の指定画面になるので,【MODE】【ADJUST】 ボタンで時間を選んで,【SET】で決定.

アラームの設定

費電力が一定の値を超えた場合にアラームをならしたい場合,この設定を行います.

  1. 画面右下に「ALARM」と表示されているのを確認してから,【SET】ボタンを再度押す.
  2. アラーム機能のON/OFFの指定画面になるので,【MODE】【ADJUST】ボタンで設定して,【SET】で決定.
  3. ONを選んだ場合,続いて電力閾値の設定画面になるので,上の桁から順番 に【MODE】【ADJUST】ボタンで選択して【SET】で決定する.

通貨の設定

  1. 画面右下に「CURR」と表示されているのを確認してから,【SET】ボタンを再度押す.
  2. 設定電圧の指定画面になるので,【MODE】【ADJUST】ボタンで通貨を選ん で,【SET】で決定.「¥」もちゃんと選択肢にあります.

電圧の設定

  1. 画面右下に「VOLT」と表示されているのを確認してから,【SET】ボタンを再度押す.
  2. 電圧の指定画面になるので,【MODE】【ADJUST】ボタンで電圧を設定し て,【SET】で決定.日本であれば100Vを選択.

温度の表示単位の設定

  1. 画面右下に「TEMP」と表示されているのを確認してから,【SET】ボタンを再度押す.
  2. 温度の表示単位の指定画面になるので,【MODE】【ADJUST】ボタンで℃(摂 氏)かF(華氏)を選んで,【SET】で決定.

CO2排出量の表示単位の設定

この項目は特にこだわりなければ設定する必要ないです.

  1. 画面右下に「GHG」と表示されているのを確認してから,【SET】ボタンを再度押す.
  2. CO2の表示単位の指定画面になるので,【MODE】【ADJUST】ボタンで選んで,【SET】で決定.
上側のメインスクリーンに表示されるリアルタイムの値は,キログラム (KG)とポンド(LB)から選択できる.右下のサブスクリーンに表示される積算値 は,キログラム(KG),ポンド(LB),米トン(TONNE)と英トン(TON)から選択で きる.ちなみに,日本でトンといえば米トンを差す. 1KWhに相当するCO2の 指定画面になるので,【MODE】【ADJUST】ボタンで設定して,【SET】で決 定.

FAQ

本体に何日分の履歴データを記録できるの?

分単位のデータは 30 日分,日単位のデータは 720 日分記憶できます.したがっ て,日単位より細かいデータが欲しい場合は,月に 1 度はパソコンと接続する 必要があります.

フラッシュメモリの価格も下がってきてることですし,分単位のデータももう 少し記憶できるようにしてほしいところです.

ビープ音がうるさい!

買った状態だと,ボタンを押す度にビープ音が鳴るようになっています.これ が煩わしい場合は【MODE】ボタンと【ADJUST】ボタンを同時に2秒間押すことで 解除できます.

元に戻したい場合は,再度同じ操作を行います.

他に似たような製品ないの?

electricity-monitor.com というサイトでは,OWL + USB と似たワイヤレス電 力計が紹介されています.特に Home Energy Monitor Comparison Chart と いうページでは,表でわかりやすく比較出来るようになっています.

現時点(2011年9月現在)だと,機能的なバランスでいっても, Amazon.co.uk での評価からいっても,OWL + USB がほかと比べて一歩リード しているようです.